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時と光と風の中で

第7章  恋の策謀事件(下)


「もちろんでございます。そのことについて只今調査中でして・・・。」
エドガーが声のする方へ頭を下げた。
「曲者がこの城に忍び込んできたとあらば門番の2人は何をしておったのじゃ。曲者が見つかったらお前達には門番は任せておけんのでやめてもらおう。」
「そんな・・・女王様あんまりです。」
アラマール&カイニスが首を横に振った。
「私に逆らうつもりか?」
「滅相もございません。」
「あれが噂に聞いていた女王様?」
アラマール&カイニスのやり取りの遠くでウンディーネがミカエルに聞いた。
「そうです。普段は滅多にお姿を拝見することは出来ないのです。」
ミカエルは静かに囁いた。
その時である。曲者が忍び込んだという話になりもしかしてこの会議に紛れ込んでいるのでは?という事態になってしまった。なのでケンタウロス、ディオ、ウンディーネは隙を見計らって会議から脱出することにした。
「こうなれば仕方ないことだわ。」
ウンディーネはミカエルに軽く会釈をして2人とともに会議から脱出しようとした。
「待て!そこのもの。」
誰かが3人を呼び止めた。
ギクリ!と体が震え立ち止まったものの3人は走り去ることにした。
「あっあれは?」
アマイモンがエドガーに耳打ちして知らせたのだ。
「僕らの学校の奴らですよ。」
「何!?」
「もしかして他にもいるかもな。捕まえるのなら手っ取り早い方がいいですよ。」
アマイモンの言葉にエドガーとアキレーは頷いて席を立とうとした。
「あの、私が様子を見てきましょうか?」
そこにミカエルが立ち上がった。
「ミカエルが?何故だ?」
アキレーは不満そうに言った。
「悪魔狩りなら僕も得意ですから。」
ミカエルは咳払いをして言った。
「悪魔狩りなら私もできます。それに私はエイラ太公お抱えの拷問吏として長年勤めてきたんですよ。私が行くべきです!」
アキレーはミカエルの前に立ちはだかるとそう言い放った。
「そう、争うでない。ミカエルに行かせても良いではないか。」
エドガーがゴングを鳴らして訴え、みんなが賛成したので
アキレーは憤慨して席に着いた。
「失敗は無用!では、行ってまいれ。」
「ありがたきお言葉を。」
ミカエルは一礼してその場を離れた。

ー危なかった。でも彼らを安全な場所に避難させる必要があるな。ー
ミカエルは会議室を出てため息をつくと先を急いだ。
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