第7章 恋の策謀事件(下)
アフロディティーのサンダルの中から出てきた紙切れとアフロディティーとマールスの2人の遺体付近で見つかった紙切れが同一人物が書いたと予測したことから3人はサンダルを盗んだ犯人が2人の遺体について何らかの事情を知っていると見て捜査に乗り出した。一方のガイア、キューピッド、ユニの3人は2人の父親から窒息死であったと聞かされたことや網で覆われていた点をどのように殺したのかというのと結びつけようと考えていた。
「そう言えばこの字どこかで見たことがある気がするなあ?」
ディオが紙切れに書かれた字を見て首をかしげた。
「殴り書いたような字だからきっと犯人は男に違いないわね。女性ならていねいに書くでしょうから。」
ウンディーネは紙切れを見せながら言った。
「でも女子寮でこの紙切れが見つかったんだろう?男性が侵入出来ると思うか?それにギュム先生が監視していたのに?」
ケンタウロスは疑いの目を強めた。
「だから窓から侵入したんだって。ウンディーネ、あの時は窓は空いていたのかい?」
ディオがウンディーネに聞いた。
「待って・・・少し空いていたかも。でも夕食の前には閉めたはずなのよ。おかしいわね。」
「誰かがこじ開けたに違いない。」
「どうやって?」
「ハンマーか何か?」
みんなは犯人となる手がかりをつかもうと必死だ。