第6章 恋の策謀事件(上)
この日の夕食の時も朝と同様にアフロディティーの盗まれたサンダルの件について話が行われた。そこにはヘルメスとヘファイストスの姿もあった。
「誰が盗んだのかこれじゃあ見当がつかないよな。」
ヘルメスは腕組をして頷いた。
「でもあんな手紙受け取ったら誰でもぞっとしちゃうわよね。」
ウンディーネが身震いした。
「アフロディティーに聞くけどあの金のサンダルは誰からもらったものなの?それとも自分で買ったの?」
ケンタウロスがアフロディティーに真剣に聞きいた。
「お母さんからもらったのよ。生まれた時からあったからいつもらったのかは覚えていないけど。」