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【ハイキュー!!】行け!烏野高校排球部

第2章 “エース”を連れ戻せ


          *   *   *

「集ごー・・・・えっ!?」
主将の掛け声が途中で疑問詞へと変わる。主将の視線の先へと目をやると、そこには見覚えのある顔立ちがあった。
「日向、あの人・・・・坂ノ下商店の人だよね?」
「う、うん・・・あの人だ・・・・」
鮮やかな金髪がカチューシャらしき物で掻き上げられ、ライオンの鬣の様な印象を与える。猫の様な鋭い瞳がよりそれを助長する。
高校に入学してから、時たま日向と下校最中に会う事があった。下校の度に坂ノ下商店で肉まん等を購入した時、レジにいたのは間違いなく目の前の彼だ。
「紹介します!今日からコーチをお願いする鳥養君です!」
ざわりと皆からの動揺が沸く。この部にコーチが就くというのはとても喜ばしい事だが、何故彼なのか。そんな私の疑問を代理の様に田中先輩が口にした。
「えっ、でも坂ノ下の兄ちゃんだよな?本当にコーチ?」



「彼は君達の先輩で、あの鳥養監督のお孫さんです!!」



マ、マジか・・・・・!何という奇跡的因果関係。烏野の鳥養監督の事は噂に聞いていた。指導はとても厳しいが、間違いなく強くなれるというらしい。
「時間無えんださっさとやるぞ!お前らがどんな感じか見てえから6時半から試合な!相手はもう呼んである!」
「え!?相手!?」
主将が素っ頓狂な声を上げる。鳥養コーチの仕事の早さに合掌。しかし、相手はどこかの高校のバレー部なのだろうか。鳥養コーチはニヤリと口の端を吊り上げて答える。



「烏野町内会チームだ」

「!!」


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