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【ハイキュー!!】行け!烏野高校排球部

第2章 “エース”を連れ戻せ


「別に、俺はお前のした事、でしゃばりだとか、自己満足だとか思わない。東峰さんや俺らの為にやってくれた事をでしゃばりなんて思わない」
影山さんは唇を尖らせ、ばつ悪そうに爪先を床に数回打ち付ける。影山さんの言葉に、私は呆然とするほかなかった。影山さんは不意に私へ視線を固定させた。まるで鋭い瞳に捕らえられたかの様に目が離させない。ゆっくりと彼の口から言葉が流れ出した。







「それに、自己満足なんて軽い気持ちの奴は――――簡単に頭なんて下げられない」







私は目を見開いた。影山さんの言葉が幾度も脳内で反芻される。激情が胸を突いた。だが、その激情の正体は分からない。強い感情に喉が締め付けられそうになる。しかし次にはその正体が分かった。目が熱さを持ち始めた。――――ああ、意外と私は涙脆かったのか。
「? 瀬戸、どうかしたか?」
「いえ・・・何でも無いです、大丈夫です」
競り上がってきそうな嗚咽と涙を押し込める。もう一体この部の人達何なんだ。私の涙腺クラッシャーばっかりか。頼むから私を泣かせないでくれ。
「あと、日向も言ってたからな。『旭さんの気持ち分かります』って。東峰さん怒ってなかった。だからそれも気にする必要ないぞ」
「あ、そうなんですか?」
「ああ」





何だよもー・・・凄い気にしてたのに。

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