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古きパートナー

第3章 大きな過去と小さな現実


柳側

着替え終わり教室中を見渡すと白川の姿がない

どうやら先に行ったようだ

俺は鞄の中から弁当を取り出し

屋上へ向かう

屋上の扉に手を掛けると

誰かの会話が聞こえてくる

仁王の声はわかるが

もう1人は、白川か?

俺は屋上の扉を開けた






白川側

僕は体育が終わる10分前に体育館を後にした

僕はそのまま別室で着替えた後

着替えを教室に置き代わりに弁当を持った

最後に忘れ物がないか確認し屋上へ向かった

屋上には初めて来た

フェンスまで歩いて周りの景色を見た

とても眺めが良く、吹き抜ける風も気持ちい

ふと、後ろから視線を感じた

入って来てからそうだが

ここには僕と誰かがいる

僕は聞いてみた

『誰かいるのですか?』

......誰も答えない

?「なんじゃ、ばれておったんか」

僕は後ろを振り返ると

屋上の扉の上からこちらを見ている人がいる

『仁王君ですか?』






仁王側

ガチヤ......

扉の開いた音に気付いた俺は目を覚ました

仁「誰が来たんじゃ」

俺は体を起こしてその場に座った

誰が来たのかと思えば白川だ

外の景色を見るために左右に顔を向けている

俺は白川を見た瞬間、目を見開いてしまった

1つに縛られた腰まである綺麗な銀髪は風になびかせ

髪の間か見える横顔は無表情ではなく

なぜか、悲しそうな顔をしておる

仁「......」

『誰か居るのですか?』

俺はその声にハッとし何故か隠れた

白川はフェンスの方を見ておるのになんでじゃ

しかし、俺は思った

もしかたら白川は無感情ではなく

どこかで感情を失ってしまったのではないかと

馬鹿馬鹿しい

仮にそう思っても俺には何もできんぜよ

俺は立ちあがった

仁「なんじゃ、ばれておったんか」

白川はこちらに振り返った

アイツは男にはずなのに

何故か可愛いと思ってしまった

俺も落ちたのう

『仁王君ですか?』

俺は扉の屋根の上から飛び降りた

そのまま白川の元へと歩く

仁「なんじゃ、お前さんもサボりか?」

『そう、ですね。この時間にいるとそうなりますね』

無表情に戻っておった

さっきの悲しそうな表情はどこにいったんじゃ
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