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古きパートナー

第2章 一度目の春


白川側

さて、囲まれているのだが

意外と弱いぞ、コイツら

もう少し手ごたえがあると思っていたのにな

少し、期待外れだ

僕は戦闘(?)が始まってからずっとジャンバーのポケットに両手を入れている

まだ出していない

さて、相手はどうしてくるかな

このまま相手にしても優真がね

終わらせたいのはやまやまなんだけど

こちらが手を出すと

少し状況が悪くなるからな

後の処理がメンドイ

?「く、くそなんであたらないんだ......」

?「ば、バケモンか......」

『フッ、バケモンか。そうかもしれないな』






上風

バケモン......

殺気立っているが

まだ手を挙げていない

このままだと......!

俺に1番近いヤツが鉄パイプを持っている

俺は口にガムテープを貼られているから声が出せない

流石にこれはやばい

なんとかして伝えたいのに!

逃げろよ......なんで逃げてくれないんだよ......

別に状況が不利になって逃げても俺は怒らないのに

なんで、俺の気持ちは伝わんないんだよ

なんで、毎回一方通行なんだよ......

俺は知らない間に泣いていた

目から涙が止まらない

?「おい、こいつ見ろよ!泣いてるぜ、ガハハハハ!」

?「本当だ、怖くなったのか?」

くっ、俺は馬鹿にされてもいい

だから!氷月!!お前だけは逃げてくれよ!!!

『......』



氷月は俺に口パクで何かを言っている

!!

『(安心して下さい。すぐに終わらせますから)』

俺は、そんな言葉を聞きたいんじゃないっ!!!






白川側

さて、優真が馬鹿にされている所でもうそろそろ反撃しないといけないかな

いい加減家に帰りたいし

と言うか、悪い人達の表情が変わったな

ん?余裕の笑みってヤツかな?

まあ、そんな事はどうでもいいか

今は急速に終わらせる事が最優先事項だ

?「行くぞっ!!」

目の前の男が殴り掛かってくる

その行動は見飽きたぞ

僕は殴ってくる男を避けた

だけど、違った

避けたはずだったのに

右腕に痛みが走った

僕は後ろに飛ばされた

何が起こったか全くわからない

とりあえずわかるのは

右腕が異常なほど痛い事だけだ
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