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古きパートナー

第18章 殺伐の春


春の暖かな日差しの元

テニスコート内は面白い事となっていた

丸「とれねー!!」

切「直球!?此処で直球スか!?」

仁「なんじゃ、俺は不要か?」

『それではダブルスの意味がありません』

まだ誰もいないテニスコートは僕らだけの貸し切り

結果は6-0の圧勝

ジャ「仁王の後ろからボールが現れるのか...」

真「タイミングが掴みにくいな」

幸「ミクスドの大会だと面白いんだけどねー」

『君達しか見てないから打っただけです』

柳「だが、去年からミクスドの大会が行われているぞ」

南「氷月」

『出たくありません』

丸「いや、曲線を隠せばいいだろぃ」

『無理です』

切「氷月先輩ならいけるッスよ!」

『無意識に曲線を打ち出しますので』

柳生「それもまた...」

3年以上前に組んだだけであった仁王君とのダブルスは

毎日組んでいるような気がしてならない

だけど、これはダブルスであってダブルスではなかった

僕は仁王君に合わせて打つだけであり

仁王君は自身の試合をしていた

どちらかと言えば相手の2人の方がダブルスっぽかった

仁「何を考えておるんじゃ?」

『...視線が消えたと思っただけです』

長袖のジャージのファスナーを半分くらいまで下げて辺りを見渡す

柳生「帰ったのでしょうか?」

柳「その確率は低いだろう。一時帰宅の方が正しいかもしれん」

丸「学校内では俺達に頼れよ」

切「俺も氷月先輩の敵を見つけるッスよ!」

その後、遅れてやってきた優真と共に午後練習が始まった






『では、ドリンクの準備をしてきますので』

南「1人で大丈夫なの?」

『大丈夫です』

部室で用意していたドリンクとタオルを持って移動する

『皆さん、お疲れ様です』

切「うめー、生き返るー」

上風「これがテニス部の練習かー」

柳「優真の基礎体力は多いようだな」

幸「氷月とは違うんだね」

上風「え、氷月の方が体力あるんじゃないの?」

真「蓮二の話だと、体に掛かる負担を軽減しているらしい」

柳「その事によって氷月の体力は赤の他人から見れば体力を持ち合わせている風に見えるのだ」

丸「氷月をマネにするのは勿体ないな」

ジャ「そうだな」
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