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古きパートナー

第8章 サイカイ


白川側

試合が終わってすぐに買い物へ行った

夕飯の食材がないのを思い出したのだ

『今日も適当でいいですね』

僕の適当は本当に適当なのだ





買い物が終わって部屋に戻る

テニスラケットを隠して靴を脱ぎ上がる

買ってきた食材はテーブルに置き

僕は自分の部屋でジャージに着替えた

2つの黒いパーカーは洗濯機へ突っ込み

食材も冷蔵庫に突っ込んだ

今日は簡単な物のしよう

んー、そうだな

最近、味噌汁にハマったのだ

特に、豆腐とワカメが一緒に入っている具が好きだ

とりあえずは味噌汁を作る事に決めた

テレビを付けてニュース番組にする

明日の天気予報が目的だったが終わってしまったようだ

あとでネットで調べよう

鍋に水を入れ火を付ける

沸騰するまでに乾燥ワカメを戻し、豆腐を一口サイズに切る

沸騰したら味噌を入れ、食材を入れる

そして、一通りしたら火を止める

さあ、次は

ピンポーン

ん?嫌な予感がする






仁王側

仁「そんで、夕食を作っておんったんか」

あれほど寝ろと言ったのにも関わらず

起きて夕食を作って居った

食いたくなくても何か腹に入れなければと思っとったらしい

『僕の勝手です』

相変わらず頑固じゃのう

仁「俺が作っちゃる、少し休みんしゃい」

『......』

仁「行きんしゃい」

『はぁ......わかりました』

そう言うと素直に部屋に戻って行った

雑炊でも作るか

ガスコンロの上には味噌汁の入った鍋があった

味見すると

仁「お、うまか」

かなり美味しかった

あの時よりもおいしいな

真田家で作った時よりもおいしい

これは好みの味だ






仁「入るぜよ」

ドアをノックして入った

仁「全くお前さんは」

布団で寝ておらず

机で勉強をしておった

仁「体調は良くないんじゃから」

『大丈夫です。それに、宿題くらいやらないと行けませんし』

どこまで大真面目なんじゃコイツは

床に置いてある小さなテーブルの上に料理を置いた

仁「ほれ、食べんしゃい。早くしんと冷めるぜよ」

白川は渋々椅子から立ち上がり

俺の向かいに座った

白川は黙って雑炊に手を伸ばし口に入れた

『おいしい』

仁「それはよかった」

俺は白川の作った味噌汁を飲む
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