第7章 赤羽 業
「ここは・・・になる。んで・・・」
ど、どうしてこうなった…
何故こうなった…
赤羽くんが1対1で教えてくれてくれるなんて…
「ののちゃん、ここまで分かった?」
「う、うーん…ここはなんでこうなるの?」
「ここの公式はこの・・・が絡んでるからこうなるんだよ」
「あぁ、なるほど!」
赤羽くん…教えるのも上手いんだなぁ…
さっきまで全然分からなかったところが分かるようになってる!
「じゃあ次の問題行くよ」
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「っふぅ~…終わったぁ!」
「ののちゃん、やっと分かるようになったね」
カエデはニコニコしながら言った。
「これで数学はまだ大丈夫かなぁ」
「んじゃ、帰りますかぁ」
「渚くん、お邪魔しました。また機会があったら来るね」
「渚、また明日ねぇ!」
「うん、みんな明日ね」
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カエデと別れて赤羽くんと二人きりで歩いていた。
「いやぁ随分時間かかったねぇ」
赤羽くんは腕をん~、と言いながら伸ばしている
「ご、ごめんなさい…」
「いや、いいよ。楽しかったし」
「ううん。帰り、何か奢るよ」
「いや、それはいいや。それよりさ絵、頂戴」
「え、あ、うん!ちょっと待ってね」
そう言われて、私は鞄の中をガサゴゾと漁る。
「はい、今まで描いてきた絵だよ」
そう言って私はスケッチブックを渡した。
「それにしても本当に上手だね。これなんか色使い、本当に鮮やかだね」
「あ、ありがとう…///
でも、赤羽くんってそんなに絵好きなの?」
「うん、まぁね。描くのは得意じゃないんだけどね」
えへへと言いながら頬を指でポリポリとかいている。
「ん?」
「?なんか気になるのあった?」
「この絵」
赤羽くんが指差した絵、それは
――私が描いた赤羽くんの絵だった――
「あ”・・・」
「これ、俺?」
「えっあ、違っ!///」
や、やばい・・・
あのスケッチブックに描いたの忘れてた・・・
ど、どうしよう・・・!