第3章 我慢【ジャーファル】
「はぁ...」
隣では、私の愛してやまない人がため息をついている
「どうかした、ジャーファル?」
「エイン...」
ジャーファルが崩れるようにして私に抱きつく
私たちは、シンドバット王に使える使用人の恋人
「シンが、この頃新しいマギを見つけたため、無茶なことばかりするんですよ...」
「ふふ...ジャーファル大変だね。マスくんはどうしてるの?」
「マスルールはモルジアナさんの修業の相手をしていますよ」
それよりも...とジャーファルが呟き、私を押し倒す
「私は今疲れているんです。分かりますか?」
「う、うん...」
ジャーファルが子供みたいに頬を膨らませる
「だから、貴女が私以外の男の名前を出して、私に不安を覚えさせるようなことはやめてください」
「ふふ...うん。ジャーファルが可愛いから了解です♪」
すると、ジャーファルはムッとしたけれど私を離して起き上がる
「とにかく、もうシンが変なことをしないように、今日一日私は見張りにつきます」
「わかった。私も自分のすることやるから」
そう言って別れる
(今日はお預け、か...)
寂しい気持ちが残った