第2章 独占【ジュダル】
「った・・・」
「こんなんでくたばるんじゃねぇよぉ!!まだまだ紅玉らには追い付かねぇな、エイン!!」
只今、訓練の真っ最中
「だ、だって今日は、昨日のあれがあって動きづらいんだもん・・・」
私の腰は、すごく痛い
なぜかと言うと・・・
「ん?昨日俺と寝たせいって言いてぇのか?お前はそうやって自分に甘いから弱いんだよ!」
「ちょ、誰かに聞こえたらどうすんの!!///」
「知るかよ、バァカ」
こんないちいちムカつくやつなんだけれど・・・
ジュダルは、浮遊魔法をゆっくり解いて降りてきた
そして、私にずんずんと近づいてくる
「今夜も来いよ・・・?」
「っ・・・」
耳元でそっと囁かれ、夜、直接思いを伝えられるというものならば、ちょっとばかし性格悪くてもいいって許しちゃうんだよね
「はぁ・・・」
歩いていってしまうジュダルの後ろ姿を見つめながら、私はため息をつく
昨日、初めて想いが通じあったと思ったのに・・・
今夜起こることを想像しながら、私は剣の素振りを再開した