第37章 問い
私たちは帰りの車の中だった
誰も話さず、外の景色を見ていた
すると、横山さんが突然にボソッと言った
横山「なんで、織姫は一年も彦星を待てるやろなぁ?」
横山さんは車の窓から夜空を見てた
私と丸山さんは驚いた
そしてその問いに私は考えた
一年も待って一晩しか会えない二人を
もし、私なら....
丸山さんを待てる?
それでも....
織姫は何を思って待ってるだろ?
すると、丸山さんは答えた
丸山「相手を信じてるから....」
私は丸山さんの答えを聞いて、丸山さんらしいなぁって感じてた
でも、それを聞いた横山さんは小さく笑ってた
私は、静かに言った
「相手を思ってじゃないかなぁ?」
その言葉に、二人は驚いて私を見た
「自分が会いたいばかりじゃ待てないけど、相手の事を思って、元気かなぁとか笑顔かなぁって考えたら待てるから...」
私は言って恥ずかしかったから俯いた
丸山「がんちゃん....」
丸山さんは、そっと私の手を握った
すると横山さんは優しく言った
横山「それがお互いの相手への気持ちなんやろな」
そう言うと、また窓の外を見た
私と丸山さんは顔を見合わした
私は思った
横山さんは、私たちの今の離れてるこの状況の耐えかたを教えてくれたのかも知れない....
私は心の中で横山さんに感謝していた
私のアパートの前に車は着いた
私は車から降りて、お礼を言った
すると、横山さんは突然丸山さんを車から力強く押し出した
横山「明日の打ち合わせに遅れたら二度と会わさんからな!」
そう言うと車のドアを閉めて車を走らした
私と丸山さんは、少し照れくさかったが横山さんのプレゼントをありがたく頂く事にして、少しの時間だけど大切にしょうと思いました