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サンジのおやつ

第2章 1時


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ふと目が覚めると、いつもと変わらない香りに包まれた。

………あれ?私の部屋?

まだ動かない頭で考えてみる。

……体、まだ痛む。

負傷した肩と足に力を入れるが、激痛が走る。

……船にいたはず…

少しずつ思い出してきた。

……パパが来て、痛くて気を失ったんだった。

『………………』



ゆっくりと体を起こし、床に足を付ける。

立ってみようと思い、ぐっと体重を乗せる。

『っ!!』

痛みにバランスを失いコケそうになるのを、
右足で踏ん張ってなんとかとどまる。

……やっぱ、痛い。

左足を引きずるように一歩前へ。

……………よし。行ける。

少しずつ、歩き始めドアへと到着する。

普段ならなんともないのに、
ただ足を片方怪我しただけでこんなにも息が切れるなんて。

それに、変に力を入れると右肩にも響く。

交差する痛みに休まることもなく、

それでも家族がいるであろう部屋まで進む。



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