第2章 1時
「ルフィ。おう、今さっき目が覚めたんだ。
ただ、まだ動いちゃダメなんだけどな」
《ルフィ》と呼ばれた男は、私の前に座り、じっと私の顔を見てきた。
………な、なんだ?この男は?
『………………』
「お前…なんか暗そうなやつだなぁ」
あはははは。と笑いながら私に向かって発せられた第一声に空気が凍りついた。
『……………っ……』
「………ル、ルフィっ――――」
慌ててチョッパーがルフィの頭を叩くが、本人に悪気がない為どうしようもない。
「な、なんで叩くんだよ、チョッパー」
頭をさすってるルフィの後ろのドアから、
「ウソップ連れてきたわよ」
ナミが入ってきた。
その後ろから、鼻の長い男が入ってくる。
……たぶん、この人が《ウソップ》なんだろう。
「あれ?ルフィも来てたのか?」
「ねぇチョッパー。ここで髪切っていい?」
ナミがチョッパーに尋ねると、
「流石にここじゃあちょっとなぁ……」
少し渋い顔をする。
「んじゃあ、甲板で切るか」
そう言ってウソップは準備をしに部屋を出ていった。