• テキストサイズ

空ハ青

第14章 リハビリ


「船に乗せる。」

簡潔に答えれば、意外だったのか息を飲む音が聞こえてきた。

「船に…?信頼できるんすか?」

あった事のないこいつの反応は正しい。

この質問もあと何回別のクルーからされるかわからない。

面倒だな、と思いながら俺はシニカルな笑みを浮かべた。

「さぁな。」

わざと煽るように言えば困惑した雰囲気はより強くなる。

わかりやすいやつだなと思いながら俺は笑みを深くする。

「正直、いつまでたっても確信ついた信頼なんてできないだろうな。そういう存在だ。」

「じゃあ、なんで乗せるんです?」

「目だ。」

「 …目?」

珍しく矢継ぎ早に質問を繰り返すそいつに簡潔に答えれば、いつの間にできたのか、片手にサンドウィッチを乗せた皿を持ってキッチンから出てきた。

信頼はできない。だがあの目をみればわかる。敵意と言うものが欠如していやがる。いや、怒る、と言う感情がないとも言えるかもしれない。

置かれる皿をみながら言えば、

「あの海賊が何かしたので…?」

低く問われる。

あいつがこの船に運ばれた時の惨状を、酔ったシャチにでも聞いたのか。

そんな事を思いながら俺は首を横に振った。

「いや、恐らくあれは元来のものだ。しかも人間と言うのは感情が読めないものだ。考えていることも。だが…あいつは…」
/ 183ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp