第14章 リハビリ
「船に乗せる。」
簡潔に答えれば、意外だったのか息を飲む音が聞こえてきた。
「船に…?信頼できるんすか?」
あった事のないこいつの反応は正しい。
この質問もあと何回別のクルーからされるかわからない。
面倒だな、と思いながら俺はシニカルな笑みを浮かべた。
「さぁな。」
わざと煽るように言えば困惑した雰囲気はより強くなる。
わかりやすいやつだなと思いながら俺は笑みを深くする。
「正直、いつまでたっても確信ついた信頼なんてできないだろうな。そういう存在だ。」
「じゃあ、なんで乗せるんです?」
「目だ。」
「 …目?」
珍しく矢継ぎ早に質問を繰り返すそいつに簡潔に答えれば、いつの間にできたのか、片手にサンドウィッチを乗せた皿を持ってキッチンから出てきた。
信頼はできない。だがあの目をみればわかる。敵意と言うものが欠如していやがる。いや、怒る、と言う感情がないとも言えるかもしれない。
置かれる皿をみながら言えば、
「あの海賊が何かしたので…?」
低く問われる。
あいつがこの船に運ばれた時の惨状を、酔ったシャチにでも聞いたのか。
そんな事を思いながら俺は首を横に振った。
「いや、恐らくあれは元来のものだ。しかも人間と言うのは感情が読めないものだ。考えていることも。だが…あいつは…」