第13章 ホントウノスガタ
しばらくして刀を携えた船長さんが、音もなく一人で入ってきた。
入った瞬間と言ったらもう、私に向かう殺気が凄くて少し眩暈がしたほどだ。
「おはようございます…。」
とりあえず挨拶をすれば、船長さんは何も語らずに私の布団を剥ぎ取ると怪我を確認し始めた。
恐らく昨日までの私と、今日の私が同一人物か確かめるためだ。
それもそうだ。
今の私の姿はあの子供の姿とは違ってせいぜい5歳は成長しているのだから。
一通り無言の診察が終わったのち、船長さんは深いため息をついて一言
「話せ。」
と言った。
ようやく口を開くことを許された私はとりあえず言わなければいけないことを考える。
「あ、えと。これが私の本来の姿でして…。」
「昨日までのガキの姿はどうした。」
弁解にはいればすぐに鋭く問い返される。
これでは一番最初の頃ではないかと内心冷や汗をかきながら私は慎重に言葉を選ぶ。
「昨日お話ししたとおり、私の世界は非常に発達していまして、ある程度ホルモンが改造…と言いますか、取り敢えず滅多に死ににくいようにできているのです。」
「それがあのガキの姿とどう関係がある?」
「大きな体に働くエネルギーと小さな体に働くエネルギーなら、小さな体に働くエネルギーの方が小さくなるのはわかりますか?」
「…あぁ。」
私の拙い説明でも理解してくれる船長さんに安心しながら、私は一度頷く。
話を続ける意味を込めて。
「昨日までの姿は、いわばわたしがそのまま体が小さくなっただけの省エネタイプの身体でして、本来ならこちらが本当の姿なのです。」
とりあえず一通り説明が終わる。
もう船長さんからはあの鋭いさっきは放たれていない。
納得してもらえたのかわからなくて、じっと見つめていたら、少し疲れたような表情が現れる。
「ややこしいやつだな。」
もう本当にこの一言に尽きると言った風に言われ
「ええ本当に。」
苦笑せざるを得ない。