第6章 カイゾク
この人との会話を楽しんでしまっている私がいる事に気付きながら、私は目で頷いた。
「えぇ。春夏秋冬黄泉の巫女がそれぞれ居まして。黄泉の巫女と言う一番高位の巫女以外は私のように世界を取り戻す手立てを行って居ます。」
「しかしその手立てをしている4人全員が死んだらどうする?」
確かに、それは誰もが思うところに違いないが…。
「…それも、大丈夫なのです。これは根本的な事になるのですが、巫女はそれぞれ意味を司っています。
まず春の巫女は「芽生え、伊吹など回復の力を」、
夏の巫女は「発達、嵐など攻撃の力を」、
秋の巫女は「盛り、衰えの毒の力を」、
そして冬の巫女は「蓄え、我慢の守備の力」をそれぞれ兼ね備えていて、唯一黄泉の巫女はそのすべてを扱えるものなのです。
その力を持ってして、巫女は神が見捨てるまでその命が尽きないのです。」
「神が見捨てる」といった部分で盛大に顔をしかめた船長さんの疑問がわかり補足をすべく思考する。
「あなたは医者と言いましたよね?」
「あぁ。外科医だ。」
「私を治療してくれたのもあなたですか?」
「あぁ…」
「その時、私の脈は一定でしたでしょう?」
そう問えば、思い出したのか
「…あぁ」
少しの間のあとに返事が返った。
「私の心臓はないに等しいのです。神が見捨てるまで、心臓は常に一定に動きます。」
「…」
「だから死ぬと言うと概念自体が、巫女には使えないのです。」
「なるほどな。」
一気に話終えれば、不機嫌を顔にぶら下げていらっしゃった。