第6章 カイゾク
「ミコ?」
初めて聞いたようなイントネーションで返され、この世界には居ないのかなと理解する。
「私たちの世界では、自然に神が宿ると考えられていまして。その神に使える者が巫女なんです」
そう説明すれば、何か思い当たる節があるのかすっきりした顔で頷かれた。
「そして、同時に巫女は神と対話ができまして」
「存在しないやつとどうやって話すんだ?」
「あ、えと。話すというか、私の夢に御告げが現れるんです。それを私達は対話と呼んでいました。」
気のない返事が返されたところで、そろそろ本題に入ろうと私は少しだけ深呼吸をする。
「それで、その夢で私達の世界を変えるためにこの世界に飛ぶように御告げがあったのです。」
そう言えば、船長さんは怪訝な顔をした。
「この世界に飛ぶ意味がわからねぇ。」
「この世界に、不思議な力を得られる実がありますか?」
鋭く問い返せば、船長さんは眉間に今までで一番深いシワを刻んだ。
心当たりがある顔だ。
「ご存知ですね…?」
「この世界じゃ誰だって知っている。…悪魔の実」
呟かれた言葉に息を飲む。
不思議な実があるという話しか知らなかったが、悪魔の実と呼ばれる代物だったなんて…。