第31章 ハツジョウリク
果てしなく林だと思っていた道は、それが途切れると驚くほどの人ごみに溢れた。
街の入り口から入っていないせいだとベポくんは言うけれど、それにしても唐突だった。
林を抜けた時点で立ち尽くした私の背中を、ベポくんがグイグイと押してくる。
「驚いてる場合じゃないよ!!ほら、買い物するんでしょ?」
頷いて歩き出すが、視線は定まらない。
あちらでは新鮮な食物の叩き売りのようなものをしていて、あちらではアクセサリーと目移りするほど賑わっていた。
船長さんの後ろを、ベポくんに押されながら歩けば、そんな繁華街のようなところから少し外れた、静かな通りにはいる。
先ほどの活気はないが、品が増した様な静けさ。
「船長さん。」
自然と声のトーンを落として声をかければ、何だ、という風に振り返られる。
「最初はどこに行く予定ですか?」
どう見ても食料調達だとか、そんな買い物をする通りではない。
恐る恐ると問えば、船長さんは突き当たりにあるこれまた情緒漂う店を指差した。