第30章 カセ
ゆっくりと、静かにそう告げられ、驚きのあまり目を見開く。
「違いますっ!」
「お前が言っているのはそういうことだ。」
「そうじゃない…!そうじゃないんです!!」
言いたいことがまとまらず、必死で頭を振る。
途端に強く腕を引かれたかと思えば、感じる浮遊感…。
「ひあっ!?」
情けない声がとっさに出てしまい、その人に掴まる。
「い、いきなり何を?!」
「少し口を噤め。聞いててうるせえ。」
「え!?」
涙はすっかり止まり、担ぎ上げられるまま。
幸いワンピースの裾が長いため無駄な露出はないが、これは恥ずかしすぎる。
言葉にできずにいれば、船長さんの部屋にそのまま入って行き、私の何倍も広くて大きなベットの上に放り投げられた。
ふわりとベットに抱きとめられ、痛みなど全く感じない。
スプリングが軽く軋んで、私の重みを軽減しようとしているところに、刀をおいた船長さんが同様にベットに乗る。