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黒子のバスケ*Short Stories

第28章 文化祭②/黄瀬*氷室*赤司


文化祭を明日に控え、バスケ部の執事喫茶の準備はほぼ完了した。

約1ヶ月の間、名前が執事のいろはや言葉遣いを部員たちに叩き込み、すっかり全員合格点をもらえるくらいになった。

「皆さん、本当にありがとうございました!明日頑張りましょうね!」

名前がにこっと部員に笑顔を向けた。

もうそろそろ帰れ、という監督の一言でぞろぞろと皆教室を出た。

「名前は帰らないの?」

彼女はまだ荷物をまとめず、教室に残っていた。

「うん。最後のチェックしてから帰ろうかと思って。」

教室の装飾や衣装の発注、メニューの考案、宣伝用チラシなど、監督に協力してもらいつつも彼女がプロデュースし部員に指示を出していた。

「俺も手伝うよ。二人でやった方が早いだろ?」

「ありがとう!じゃあお願いします。」

衣装や食材、チラシの枚数など二人で手早く確認し、あっという間に終わらせた。

「氷室くんありがとう。助かっちゃった。あー!明日は忙しくなりそう!」

「どういたしまして。明日は俺たちが頑張らないとな。ここまでは名前が頑張ってくれたんだから。」

そう言うと彼女はへへっと照れ笑いをした。

「氷室くんの執事姿を見たかったから…なんて言ったら不謹慎かな?」
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