第27章 文化祭①/伊月*宮地*森山
<宮地>
「いらっしゃいませー!バスケ部名物フルーツジュースですよー!」
「はい!リンゴとバナナミルクですね。ありがとうございます!」
バスケ部は文化祭で模擬店を出している。
2年前から木村の家の八百屋の新鮮な果物を使ったフレッシュジュースを売っている。
これがまた大盛況。
「苗字。お疲れ。」
店番をしている苗字に声をかけた。
「あ、宮地先輩!こんにちは!」
「お前あと店番どれくらい?」
「もう時間ですけど…高尾くんが来たら交代です。」
「あいつ遅ぇな。轢くぞ。」
まぁまぁ、と苗字に宥められる。
すると高尾が駆け足でやってきた。
「すんませーん!クラスの方中々抜けられなくてっ!」
「ふざけんな、高尾。ミキサーで砕くぞ。」
高尾はひぃっ!と戦き、苗字と交代した。
「名前ちゃん、ごめんねー!」
「ううん、大丈夫。…こっちこそ宮地先輩がごめん。」
「苗字謝んなくていーから。行くぞ。」