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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第10章 地下へ


「菊とこいつらがあんまりにもうるさいから、しかたなく参加させてやったある」

耀は苦い顔でしぶしぶ頷いて、口をとがらせた。

「俺は二人についていくよ~」

「……本当は身内だけでやりたかった、ってそのつもりだったあるよ」

「承諾した老師のカオおもしろかったヨ」

「なにがおもしれーのかわかんねえある……」

のんきなフェリちゃんと、茶々を入れる湾ちゃん。

それと耀の様子が対照的で、少し可笑しかった。

――考えると、特にルートは、EU圏のまとめ役として活躍しそうだ。

フェリちゃんはそこについていきそう。なのに、と。

本当枢軸は仲いいなオイ。

まぁ、菊とルートが協力したら解決も早そうだ。

しかし――ならEU圏はどうなってるのだろうか?

いや、そもそも地域に縛られず、皆で協力したらいいじゃない。

……あの世界会議でスムーズに話し合いが進むとも思えないが……

それを言うと、耀は曖昧に言葉を濁した。

「そんなことより公子に礼を言わなきゃなんねーある」

「えっ?」

「菊から聞いたある。月の影響の話がすっげーヒントになって、調査が進んだあるよ!」

「そ、そうですか!」

あの話がヒントに、か。

少しでも助けになれたのだと考えると、体の奥底から力が湧いてくるような、そんな嬉しさがこみ上げた。

――ってちょっと。うまく話題を逸らされてしまった。

うーん、私の知らない事情がなにかあるのかね。
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