• テキストサイズ

【ヘタリア】周波数0325【APH】

第10章 地下へ


「亜細亜研究所分室ある! なんでもかんでも横文字にすんなある! それに我のセリフとんなあるっっ!!」

「あははっごめんごめん~」

かみつく耀に、フェリちゃんはへらへら笑って謝る。

物珍しい光景に、なんだか笑えてきた。

と、さっきから空気だったギルが、「無事だったかフェリちゃん!」とまとわりつく。「無事だよ~」とスルー気味のフェリちゃん。

微笑ましく見ていると、流れるような無駄のない所作で抱きつかれた。さすがプロ。

「疲れた~公子ちゃんで充電~」

「おおおお疲れ様です」

辛うじて平静を保つ。

いつも以上にユル~い口調に、疲れが見えた。

少し我慢しよう。というか動けないが。

「つまりここは、最近の一連の異変を解決するための、極秘の地下研究所の英国支部あるっ!」

フェリちゃんを引き剥がそうとしつつ、ドンッと耀が言った。

この規模で支部という“分室”か。

本拠地(おそらく中国か日本か?)は一体どれほどすごいのか、ため息がでそうだ。

にしても地下研究所とは、なんだかワクワクする響き。

あれ? でも――

「亜細亜って言いましたが……」

フェリちゃんとギルを見やる。

こいつら亜細亜じゃねーぞ。
/ 465ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp