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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第46章 “計画された犠牲”


瞬間。

ズキン、と頭に鋭利な痛みが突き刺さる。

続いて、ぶわっと湧き上がるような熱。

機械が、その能力以上の負荷を受けて熱くなるときは、きっとこんなかんじなんだろう。

でも大丈夫。

こんな体調不良じみたもの、もう何度だってくぐりぬけてきた……!

音もなく、視界が眩しくなる。

視線だけを上げて、目をみはる。

目の前に、バルトの地下室で見た、あるいはARDOで見た、両手の指の数では足りないほどのディスプレイが現れていた。

ブルースクリーンに、滝のごとく画面下に流れる大量の白文字。

「これは……!」

そこへヨンスが飛びつく。

慣れた手つきで高速タイピングを始めると、ハッと我に返ったエドもそれに続く。

「もうなにが起きても驚かないと思っていましたが……ありえない……スパコンなんてレベルじゃないですよ!!」

ヨンスもエドも、一心不乱にパスワード解析に指を走らせていた。

頭がガンガンする。

体が熱くて熱くてたまらない。

思考がぼやけて、意識がもうろうとしてくる。

神経がすべて焼き切れてしまいそうだ。



諸刃の剣。

処理能力を限界まで上げる代償は、こんなにも高いらしい。



だから、気づけるわけがなかった。

「公子さんっ!」

茶髪が揺れる。

優しい香りがしたかと思ったら、茶色は青白い文字列に変わった。

視界を埋め尽くす光の奔流は、デジャヴだ。

さっき、エドが香くんに斬られたときの光景と同じ――

「トーリス……?」
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