第42章 諸刃の刃の切っ先で
2人についていくと、さらに階段を下がっていくことになった。
防火扉のような分厚い扉をいくつも抜けていく。
ここがどのくらいの広いのかはわからないが、ひょっとすると、ARDOよりも広いんじゃなかろうか。
物理的に重厚なセキュリティは、シェルター的な役割も果たしていそうだなと思った。
そしてたどり着いたのは、ARDOの地下によく似た一室だった。
部屋の中央にどでかい機械があり、これまた何インチなの? というくらい大きいディスプレイがある。
その周りにはいくつものサブディスプレイやら、巨大HDDとも言うべき外付けのメモリやら、さまざまな周辺機器があった。
最初にライヴィスが操作していたものより、ひと回り大きい。
というか、彼らに比べて極短い時間しか生きていないが、今まで見た中で一番大きな機械であった。
「……!」
私が圧倒されて言葉を失っていると、トーリスが微苦笑する。
「俺たちが用意したわけじゃないんだけど、すごいですよね」
「え?」
「僕らはここをあてがわれたみたいなんです」
「“O・N・ネウ”によって、ね」
トーリスの言葉に続いたのは、エドァルドだった。
彼は椅子に座ったまま、くるりとこちらを振り返る。