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好きって言葉は特別な言葉

第4章 えーーー!?


「私が顧問になったからには、今年の文化祭でMVPをとるわよっ」

「そのために、の力を貸してほしんだ」

「…高橋くんたちのバンドなら、今のままでもMVPをとれると思います。むしろ、私なんかがいたら

足を引っ張るだろうし…」

「オレはがいいんだ」

きっぱりとした、揺るぎない声だった。

「じゃなきゃイヤだ。じゃなきゃ、ダメなんだ。」

そんなの反則だと思った。

目の前にいるのはいつものチャラ男じゃなく、どこまでも真剣な表情の彼だった。

強い光を放つ澄んだ瞳に見つめられ、私は視線をそらすこともできないでいる。

「ウチの部で最もMVPに近いボーカリストがそう言ってるんだけど、どう?」

芽衣子先生にも声をかけられ私は金縛りが解けたように音をめぐらせた。

干上がったのどこからは、全然声が出てこない。
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