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赤い月…~F.T~
第1章 赤い月…
「え?」
今まで俺の胸元に埋めていた顔をあげる
咲希と視線が絡む
「俺には今みたいに甘えてくれないの?」
「…太ちゃん…?」
「今だけじゃなくて、これからも
俺のこと、もっと頼ってくれない?」
「え?」
「今、こんなこと言うの狡いけど
俺、咲希ちゃんのこと好きだよ?
初めて逢った日から…」
「_…っ!!」
咲希の瞳が大きく見開く
「俺が、ただ単に優しい奴で
こうしてるって思った?」
「…うん。だって太ちゃんモテるし。
私なんか好きなるわけないし…」
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