第5章 朝練
「ご、ごめんなさい…」
「すんません…」
案外二人はすぐ黙った。その直後…
ガラガラガラ…
思い体育館のドアが開く音と二人の男子の声が聞こえる。
「あっ、及川さん、岩泉さんおざーっす…」
「…………ざっす」
やっぱり早朝だからだろうか。二人の声はいつもより重々しい。
「金田一と国見ちゃんっ!おは…… よ?」
途中で元気な及川さんの声が止まる。
「……おーす、国見。起きてっか?」
代わりに岩泉さんが国見の目の前で手をブンブン降っている… ……って。
「 ……えっ」
思わず声を出してしまう。
国見はいつも以上に…というか全く目を開けていないようにしか見えない。
「………はい。起きてますよ…っていうか起きてなかったら立ってないですし」
「じゃあ浮遊病か何か?(・ω・)」
「じゃないです」
いや、完全に浮遊病にしか見えない。目をつぶって立ってて喋ってる。正直怖い。
「………金田一、国見起きてるってよく判断できたね」
全力で金田一を見上げながら言うと金田一はポカンとした顔で言った。
「えっ、午前中の授業の顔いっつもこんな感じだぞ?」
「そっちの方が可笑しいから……。ほんとにちゃんと、起きてる…?」
恐る恐る見上げると目をつぶったまま眉間にシワをよせる。
「だから起きてるっつの……」
「初見だったら誰でもそう思うだろ」
岩泉さんが苦笑いしてそういうとまたさらに体育館のドアから人が入ってくる。花巻さんとあともう一人……
「おっ、相変わらず浮遊病だな国見!とあともう一人…マネとして入ったやつだっけか?」
「あっ……はい。よろしくお願いします。孤爪、夜影です…………」
そういうと相手はいたずらっぽく笑う。
「おう!俺は松川一静だ、よろしくな!しっかしちっせぇな〜w」
「人のコンプレックス漁っちゃダメだよまっつん〜」
「フォローになってねぇよクソ川!!」
「そのツッコミ確か二回目だよ!!!?」
早速やりとり?喧嘩?を始める二人と慣れたかのようにその光景を見つめる松川さん、花巻さんと軽くオドオドしてる金田一、立ちながら寝そうな国見。順番に見て、言う。
「……それじゃあそろそろ、朝練、始めましょう…?」
その後帰ってくる元気な声。次々と体育館へ入ってくるチームメイトたち。
これから朝練が始まる。