第5章 朝練
「ふぁ……ぁああ……………」
眠い。なんたって今は朝の6時。私は常人よりも朝が苦手だ。ともかく眠い。
昨日の夜、入畑監督から電話がかかってきた。お母さん以外から電話がかかってくるのはほとんど初めてだったから、声を聞いた瞬間きってしまった。それに次も…
プルプルプル、プルプル…ガチャッ
「はい、もしもし…」
『おぉ、孤爪k((ガチャンッ』
………プルプル ガチャガty(『入畑だだからきるな!』
……我ながら自分の反射神経に驚いた。まぁ電話の内容はこうだった。
『全く…』
「す、すみません……でした…。それで用件は…………?」
『あぁ、伝え忘れていてな。明日の朝練についてだが、孤爪はマネージャー初心者だな?仕事について説明するから明日は6時半に第3体育館に来てくれ。』
「…はい、わかりました………」
ガチャッ
……ということだ。
それから溝口さんから記録のとり方、スポーツドリンクの作り方、それと味の濃さの加減、ボール出し、そして今日のスケジュールについて説明を受けた。
「…とまぁこれくらいだな。理解が早くて助かった。」
「あ、いえ……。今日から、よろしくおねがいします…………。」
恐る恐る言うと、溝口さんは「おうっ」と笑う。
「最近の若い奴はすげ…… 」
そこで溝口さんの言葉が止まる。首を軽く傾げながら言ってみる。
「…溝口さん?」
「………俺もオッサンになったなぁ…」
「えっ、けど、溝口さん、まだ若い……」
「そう言ってくれると嬉しい………」
…とメソメソしだした。まぁいろいろあるんだな。
すると体育館のドアが開く。
「やった俺一番ノリ!? …ってあれ?夜影ちゃんじゃん!」
「…ん?お、ほんとだ。おざーっす。」
及川さんと岩泉さんだ。ぱっと時計を見るともう七時…よりかはまだ十分ほど早い時間だった。が、二人の体はもうあったまっていた。
「…おはようございます。ロードワーク、行ってきたんですか………?」
見上げつつそういうと、岩泉さんが少し驚いたような顔をして見下ろしながら言う。
「おーまぁな。俺は及川についてくような感じだけど。」
「もー今度は女の子に捕まった時も、ソフトに助けてよね痛い!」
「朝から気持ちわりぃこというなクソ川!!」
「女の子の前だぞ岩ちゃん!!」
「お前らぁ?そこまでにしろよー…?」