第4章 帰り道
その後バレー部に入った…まだ体験入部だし私の場合無理やりだけど。
国見と金田一と私で帰路についていた。
「あっ、そういやさ、名前教えてよ。俺達の名前だけ知ってて教えてくんないとかズルイ」
「子供か」
国見が私に対する問いかけに金田一がツッコミを入れる。そういえば教えてなかったっけ…。
「えっと…………こづめ…………………」
「? こづめ?名前か?」
金田一が脇から言う。
…教えなきゃなんないのか、まぁ同じ部活になっちゃったし…。
「こっ、こ…………こづ、孤爪、夜影」
「おう!よろしくな孤爪!ってか国見のジト目こえェんだよ、もっと開けろよ目を」
「あっいや、その、他人が怖いだけだから、そんなわけじゃ…………」
「人見知りを超えた人見知りだな。……あ、俺こっち側だから。じゃあな!」
「ん。また明日。」
「またね……」
金田一が三人の中から抜け帰る。金田一の後ろ姿を見てみると…
「はぁ…………」
…あれ?嫌なことでもあったのかな?金田一が一つため息をついたのだ。
「なんか…………あったの?」
国見を見上げ問いかけると、一回ジトッとした目でこちらを見たが、すぐ前を向いて答える。
「………さぁ、俺に言われても」
「…なんか、隠してるでしょ?」
国見がビクッと体を揺らす。図星だったようだ。まぁこれ以上は漁らないでおこう。私だって嫌な記憶を漁られるのは嫌だし。
「…じゃあ、もうこれ以上は言わないよ……」「いい、話す」
今度はこっちが驚く。てっきり頑固話さないものかと…。
国見はゆっくり歩みを進めながらゆっくり話をし始める。
「……北川第一…って知ってる?そのセッターの異名は?」
「……うん、知ってるよ…。コート上の王様…だっけ?」
「そう。その異名は俺達がつけた。
…だんだんそいつの、試合に勝つことに対する貪欲さが増してってさ。それについて俺らは……少なくとも俺と金田一はそれに気づいてた。
けどただ厳しい言葉しかかけられなかったんだ。
……だから、たぶんさっき金田一はそのことについて思ってたんだと思う。」
「………ふーん。」
北川第一。
確かに少し目に入ってきていた。確か県大会で惜しくも敗れる……だったっけ。『王様』って言われる理由がよくわかる…。
「ありがと、教えてくれて……。」
「別に…俺が好きで話しただけだから。」
…と国見はそっぽ向く。
