第4章 秘密の暴露は、悪友で。
ソファに寝転がって、キョーちゃんの本棚から比較的読みやすそうな見た目をしていた薄い小説を一冊失敬し、その頁を捲っていた。薄さの割に文字が多く、言葉も回り諄い、情報過多な文体。
――まさに彼女の頭の中を覗いているのではないかと思いを巡らせていた頃だ。
不意にインターホンの音が鳴り響いた。
ローテーブルを挟んで床に座り、マイペースに別の本を読んでいたキョーちゃんは、視線すら上げない。
「居留守でいいんじゃないですか。どうせろくな用事じゃないでしょうし」
「キョーちゃん、俺の交友関係をなんだと思ってるわけ?」
「基本、類は友を呼ぶと言いますし。ふらふら遊び歩いていた頃のお仲間なんじゃないですか?」
「うっ……それは、もう終わった話でしょ……」
痛いところを突かれて、言葉に詰まる。
キョーちゃんは、俺がどんな風に遊び歩いていたか、疾うに知っている。知った上で、こうして俺を手のひらで転がしているんだ。敵うわけがない。