第2章 なやみごと。
昨日の鈴屋くんの言葉が忘れられなくて
仕事が手につかない。
「はぁ…」
「どうした?いまかわ二等」
いつの間にかため息が出てたみたい。
隣で作業してるアキラちゃんに
心配そうな目で見られてた。
「うんと…」
「何か悩み事か?
いまかわ二等はわかりやすいからな」
「えっ!?」
アキラちゃんにまで言われてしまった。
そんなに分かりやすいかな?
アキラちゃんのことはとても信頼してる。
いつもびしっとしてカッコイイし、
鋭いカンでスムーズに捜査を進めてる。
アキラちゃんになら
相談しても大丈夫そうだよね。
「あのね、アキラちゃん…」
「アキラ!捜査に出かけるぞ」
「亜門上等、今行く。
すまないいまかわ二等。
帰ったら聞く」
突然扉を開けて入ってきた亜門さんに
アキラちゃんは連れて行かれてしまった。
急いでいたようだから
私は頷くことしかできなかった。
ああもう、なんだか
好きっていう感情がよくわからなくなってしまった。
今まで亜門さんを好きだと思ってた感情は、
ただの憧れだったのかも
そうやって考えてしまう。
鈴屋くんは今なにを考えているんだろう?