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恋愛短編集

第1章 飼っていたのは私の筈だったのに【年下】


「ねえ、にゃーっていってみて」

「なンで、俺がそんなこと言わなきゃいけないわけ?」


目の前の彼への不躾なお願いは叶うはずもなく鼻で笑われ頭を叩かれる。
可愛い彼に、言って欲しかっただけなのに。

可愛い私の子猫ちゃん。
この子猫ちゃん、年下の癖に人の頭を叩くなんて、酷すぎる。
叩かれた頭を自分で擦ってると横でニヤニヤ笑ってる。

ホント、性格悪い。
私が変なお願いしたのが悪いのは分かってるけど、叩くことないじゃない。



今日だって、折角の休日。
それも、朝早くからいきなり家に来て呼び鈴を連打。

その上
「俺が来てやったのに家に入れない筈ないよな?」
この一言。

もう、入れないわけにいかないでしょ。
私は慌てて着替えて、彼を部屋に上げて今に至る。
なによ。何様よ。本当に。

「俺? ナツキ様」

聞こえていたらしい。
この憎たらしいナツキ様とやらは何を隠そう、私の彼氏である。



「お前のこと気に入ったから」

そう言われて追い回されてたのは2年前のことだ。
何だかんだ、ナツキは優しいとこあるし、いざというとき頼りになって、何度か助けてもらったことがあった。

あまりにも一緒に居たものだから(付きまとわれてただけだけど)
周りの人は、私達は付き合っているものだと思っていたらしいけど、付き合うようになったのはつい最近だ。

何が好きになったのかわからないけど、
なんか、彼が近くにいないことが考えられなくなった。


いつも彼が言ってた

「アズサ、愛してる」

って言葉に

「いい加減怒るよ」

っていう、いつもの言葉じゃなくて

「うん、私も」

って返事した。



意外にも彼は真っ赤になって顔を手で隠すものだから、とても可愛かった。
その時、彼のこと俺様でどうしようもないくらい我侭だけど、すごく可愛い人なんだ、って知ったんだ。

可愛いと思い出したら、今度は私の気持ちは大きくなる一方で。
ナツキくんがカッコ良くて、可愛くてどうしようもなく愛しく思えるようになった。

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