第3章 出会いのカタチ
違う。
相葉くんじゃなくって、裕美を探すんだった。
裕美を探してキョロキョロしていると、急に肩を叩かれた。
(誰?)
と振り向くと。
(有り得ない・・・・・・・)
私の肩を叩いたその手は、翔くんの手だった。
(――――はい??????)
目線は翔くんに焦点が合ってるけど、後は何も動かない。
頭ももちろんフリーズ。
何だ、この状況。
翔 「垣内さんの奥さんのお友達の人でしょう?」
カキウチサンノオクサンノオトモダチノヒトデショウ?
・・・・・・・・・・って、何語?
あ。
垣内さんの奥さんのお友達の人でしょう?って言ったのか。
そうです。
って言えばいいだけなのに。
声が出ません・・・・・・・。
プッ、と翔くんが吹き出した。
翔 「・・・・・すみません、笑って(笑)」
口元に手を当てながら、肩がまだ震えてる。
それは・・・・・・・笑ってるのよね?私のことを。
急に恥ずかしさが一気に込み上げてきて、顔が赤くなるのが自分でも分かる。
翔くんは見ていたい。
間近で見る翔くんは、TVで見る以上にクラクラするほど素敵で!
ピシッとスーツ着こなして。
ヘアスタイリングも、今日のメイクさんはいいセンス。ばっちり好み。
見ていたいんだけど。
ずっと見ていたいんだけど、それ以上に今はもう、ここから離れたい!
ホントに、心臓が口から飛び出しそうなんだけど!! (泣)