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ふたりのカタチ

第11章 自己嫌悪のカタチ


熱いシャワーで体の表面を洗い流す。
櫻井くんの匂いも、ホテルの部屋でこんなことしてる気配も、洗い流す。

洗ってもどこかに跡が残ってる気がして、必要以上にゴシゴシと擦り洗う。


だけど、体の中は洗い流せない。
今もまだ彼自身の感覚が残ってる。
残ってる感覚だけで、また疼く。



口でするの、私あんまり好きじゃないんだけど。

でも、快楽に眉をしかめる妖艶な櫻井くんの顔を見たら、もっと快感に喘ぐ顔させたくなる。
ビョーキだね(苦笑)



口でして、って言う時の、あの目。
娼婦かデリヘル見るような目に見える。

そんな風に見てんのかな。
バカにしないでほしい。




それでも。

どうせ手に入らないのなら。
今だけの関係なら。


望むことをしてしまう自分がいる。


この手の中に、その時だけは抱きしめられる。
あの腕の中に、その時だけは抱きしめられる。


そう思っちゃう自分がいる。









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