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カゲプロ 短編(?)集

第3章 遅くなりました キドさんバースデー!!


「やっぱり…何してるの、キド?」
「カ、カノ!」
「キド?…なんでキドがここで泣いてるの?」

声が聞こえるあたりを手で探ってみると、キドがいた。
目のコントロールが狂ってしまったのだろう。
姿が見えなかったし、目が赤い。
ユアが少しは落ち着いたのか、首を傾げている。

「そ、それは…」
『私が言ったんですよ、猫目さん!』
「エネちゃん!」

キドのケータイから、エネちゃんの声がした。
エネちゃんの話によると、
キドにカノを追いかけようといったらしい。

『ほら、今戻ったらいろいろとやばいですし。』
「だからってここに連れてこなくても…」
「何こそこそ話してるんだ?」
「キド、大丈夫?」

座ったままこっちを睨んでくるその赤い瞳には、
透明な液体が少したまっているのが見える。
ユアが、手を伸ばしてキドを立たせた。

「いやー、ユアが意外と怖いものが苦手だっていうはな」
「ボクは怖いのとか大丈夫だし!
心霊映像とか喜んで見て
それを科学的に否定するのが趣味の人だし!」
『いや、それかなり危ない人だと思いますけど。』
「ま、まぁとりあえず、ここから出ようか?」

何とか誤魔化して外に誘導していく。
だが、キドとユアが少しずつしか進まないため
なかなか出口につかない。
さらに何の追い打ちなのか、
やたらキドとユアに仕掛けが発動する。
…今の状況、嬉しいのか残念なのか。
これがまさに両手に花というものだろう。
左側には、涙目で腕にしがみつくキド。
そして同じく涙目で、
同じように右側の腕にしがみつくユア。
手に持ったキドのケータイの中からは
エネちゃんがからかってくる。
今の僕には2人をからかう余裕はない。

『あ、キドさん!後ろにゾンビが!』
「うわっ!!」

エネちゃんがおどかして楽しんでいるのを少し睨みつける。
そのたびに腕をつかむ力が強くなるからだ。特にキド。
ユアはシンタロー君並みに
引きこもっているから大丈夫だけど。
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