第3章 遅くなりました キドさんバースデー!!
<カノside>
「ねえ、カノはどこがいい?」
ユアが笑顔で聞いてくる。
この数分間、ジェットコースターを連続で乗っていた。
今ならシンタロー君の気持ちがわかる…。
「じゃあ、こっちで。」
テキトーに指差したのは、
この地域で怖いと有名のお化け屋敷だった。
ふーんと言って、僕の刺した場所を認識したユアは、
ぴしり…と固まった。
「…もしかして、怖いのダメなの?」
「ままままままさか!!!!
お化けとかいるわけないし!!非科学的だし!!」
思ったより全力で否定してきた。
でも、目は合わせない。
しかも、明らかにさっきより増えた汗の量。
思いっきり視線を逸らして言っても
説得力ないんだけどなぁ。
「じゃあ、行こうか。」
「そ、そういうのはキドと行くとき
に取っておいた方がいいんじゃ…」
「だからその予行練習なんだって♪」
「うぅ…」
ま、正直キドが帰ったのは幸いだった。
だって、ユアとデートみたいだから。
パーティーが失敗するのは残念だけど、
僕はこっちの方がうれしい。
そんなことを思いながら、ユアの手を掴む。
「2人分お願いしまーす。」
「あら、カップルさん?」
「!?」
一瞬言葉に詰まる。すると、ユアが即答した。
「あ、違いますよー。」
ちょっとだけグサッときた…。
それを見た店員さんが、
こっそり特に怖いポイントを教えてくれた。
「頑張ってね。」
「カノー?何してるのー?」
ユアが首を傾げている。やっぱり鈍い。
そして強がっているけど、顔が引きつっている。