第3章 遅くなりました キドさんバースデー!!
<カノside>
「ユア遅い…。」
すでに約束の時間から10分が経過していた。
キドの説得にてこずってるのかな?
っていうか、ユアがかっこいい服って言ってたけど、
ここまでする必要ある…?
「や、カノ。」
「あれ、キドは?」
ユアは来たけどキドがいない。
まさか説得に失敗した……とか。
「その辺においてきた。」
おいてきたって…。
まぁ、ユアらしいといえばユアらしいけどさ…。
ユアが、真剣な顔で見つめてくる。
「な、なに…?」
「いつものピンは?」
「え?」
「いつもつけてる赤いピンはどこって聞いてるの。」
一瞬何のことかわからなかった。
あのピンはアジトにおいてきたんだよね、そういえば。
そういうと、ユアが呆れたように言った。
「ファッション雑誌を読んでる割にはまだまだだね、カノ。
だめだめだね。まだまだだね。」
そして、ポケットに手を突っ込んで何かを探し始める。
しばらくして出してきたのは赤いピンは
僕が持っているものとは少し違うもので、長い。
「よしっ!」
満足そうにユアがうなずく。