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言われてみれば、単純で。

第8章 別稿 私の気持ちは、難解で。



「第二ボタンとか憧れるでしょ?」

「別に憧れません。それも丹羽先輩のでしょ?」

特別欲しいとは思いませんでした。けれど、断る理由もありません。

「全部あげます。上から下まで。
 袖のボタンもあげます。
 だから手ぇ出してください」

言われるままに手を出します。ボタンが掌に落ちてきます。軽い音がして、少しだけ冷たかったです。

「貰ったのはいいですけど、どこにしまえばいいですか?」

扱いに困るものだと思いました。

「じゃあ、これ。」

封筒にまとめられていくボタン。それを受け取ります。中身の感触はほとんどありませんでした。

「このボタン、小テストの時の
 ゴミ箱って言ったことの仕返しですか?」

 少しだけ、思い出したので言ってみます。

「まあ、そうだと思うんだったらそれでいいよ」
「私はゴミ箱じゃないですけどね」
「キョーちゃんでしょ」

「その通りです。丹羽先輩、呼ばれてますよ」

呼ばれている先輩の声に、周囲の方が自然だと感じました。
あちらに戻る方がいいのでしょう。これ以上話すことも特にありません。
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