第20章 選択肢は少なすぎても多すぎても困るもの
銀時「ぁぁぁあのあの桂君!ちょっと聞いて!」
桂「貴様には失望した。まったく…そんなことなら…」
銀時「やめて桂君!話を聞いて桂君!」
桂「貴様とする話なぞ無い!」
銀時「桂テメェェェ!!ツラ貸せゴルァァァ!!」
桂「いだだだだだ!」
桂のうざったらしい長髪を引っ掴んで引きずって、その場から一先ず退散。
『えっ、ちょっと!どこ行く…』
銀時「さくら!お前はあれだ!ぱっつぁんと神楽と一緒に肉食ってろ!!!」
『はぁ!?』
突然取り残されたさくらが何か怒鳴り散らしているがよく聞こえない。
とりあえず今はこの長髪配管工をどうにかしないと…
『銀さん!』
銀時「!?」
後ろに引かれた袖が足を止める。
『…ちゃんと戻って来てね』
縋るような目が俺を捉えて不安げに揺れる。
桂「ほーら銀時、貴様がさっさと決着をつけんからこうなるんだ」
銀時「うるせ」
そんなこと言われなくたって分かってる。
銀時「ちゃんと戻って来っからいい子にしてな」
それでもなかなか袖を離さないさくら。
銀時「ん?」
頭を軽く撫でてやると、渋々といった様子で手が離れた。
桂「行くぞ、銀時」
銀時「…おう」
呼びかける桂の後ろについて行く。
何となく感じた違和感は
無視することにした