第20章 選択肢は少なすぎても多すぎても困るもの
~銀時side~
結局、ヅラとエリザベスにサインを貰ったポンコツ警察2人は満足げに自分たちの席に戻った。
桂「はっはっは!天下の真選組も落ちたものだなぁ銀時よ!」
銀時「指名手配犯が公然と出歩いてるってェのに世の警察は何してんだ」
『あそこで指名手配犯にサイン貰って喜んでるのが警察よ』
銀時「ああそうか。あんなんが警察なんて名乗っちまって…世も末じゃねェか…」
桂「まさしく。我々桂一派も近頃では穏便派などと言われているようだが、ここは再び悪鬼羅刹となり、愚かな国に天誅をくだすとするか。どうだ銀時君、一緒に…」
銀時「だからやらねーって言ってんだろーが。つーかあのサインおもっくそカツオって書いてんじゃねェか。お前自分の正体隠す気ねェだろ。そんなに捕まりてェんならその帽子と髭取って両手差し出して来い」
桂「捕まる気はさらさら無いが…そうか。貴様がおらんのではつまらんな」
『ねぇ、突然真面目な話するのやめてくれない?なんか切り替え早すぎて付いていけない』
銀時「おいやめろ、俺がこいつの会話に付いていけてるみたいに言うの」
桂「すまんなさくら殿。なにぶん銀時と再会するのはずいぶんと久しいからな、積もる話の一つや二つもあるのだ。して銀時、お前と再会するのは何時ぶりだろうか」
銀時「…こないだテメェがさくら送って来たんだろうが」
桂「ああ、そんなこともあった」
そう言うと体の向きをさくらの方に変える桂
桂「さくら殿。アレから何か変わったことはあったか?」
『変わったこと…特に無いけど…』
桂「何っ!?どういうことだ銀時!!」
銀時「は?」
んだよいきなり。なんで俺だよ。
桂「さっさと何とかしろとあれほど言ったではないか!!!」
銀時「だから何のこと…」
ふと、あの日の夜のことを思い出した。
あの日、俺はなかなか帰って来ないさくらを探しに行って…
「安心しろ!俺はさくら殿には手を出さん!だが…」
銀時「…」
「俺も男だ。俺の我慢の限界が来る前に何とかするんだな!」
銀時「あれかァァァァァ!!!」