第35章 完全無欠の模倣
移動している黄瀬の背中を見てから黒子は火神の下へ行き、「…火神くん、今ので答えは出ました」と言ってから、「T.O時言った通りです。あとはよろしくお願いします」と言った
火神はすぐに彼に返事をしてからすぐにポジションへ向かった。だが残り26秒という短い時間なのに、黄瀬の前には黒子が立っていた
この時初めて黄瀬は初めて黒子に少なからず失望した。黒子のマンツーマンマーク、この終盤での使い古された奇策。変化はあっても結局仲間との連携を利用してくるのはすでにわかりきっている
ワンマンプレイだけならまだしも味方へのパスも選択肢に入れて備えれば、どんな連携でこようと攻略できる自信があった
日向
「ここが最後のチャンスだ!死ぬ気で全部出しきれ!!」
「おおお!」
「うわぁなんてDF!!誠凛全員すげぇ気迫!!」
氷室
「海常は時間いっぱい使って決めにくる。そして決めるのは黄瀬くんしかない、彼にボールが渡る前に奪えるならば当然ベストだ…だが:
笠松
「あせるな集中しろ!!全力で冷静に!!とどめを刺す!!」
「おう!!」
氷室
「おそらくそのスキはない。やはり海常土壇場での腰のすわり方も一流だ」
両者全力を出し合いぶつかり合ってる時、黄瀬はその中で黒子の全力な姿を見て彼の事を「初めて尊敬したショボい奴」と思っていた
そして黒子が試合開始前に言ったライバルという言葉を喜んでから「だから…勝ちたい絶対!!勝負!!」と彼をまっすぐ見据えた
笠松
「(シュートクロック残り3秒!)思い切り行け!!」
笠松からのボールを受け取った黄瀬は1度ゆるみこそしたがすぐに警戒を取り戻し、油断はみじんもなかった。だがそれでも、次の黒子の行動は予期していなかった
黒子は彼のボールを狙って動いたが黄瀬はすぐに青峰の模倣をして彼を抜き中に入った。が、彼の前には火神が立っていた
それでも黄瀬はすぐ赤司の模倣をし、切り返しを使って彼の事を抜いた
しかしそれでも彼の前には木吉と日向が立っており、黄瀬は「これでとどめだ!」とお観ながら紫原の破壊の鉄槌を模倣してシュートを決めようとした
火神
「いいや…狙い通りだよ。ここまで全部な…!!」