第35章 完全無欠の模倣
黒子の発言を聞いた誠凛は1度T.Oをとり、ベンチへと集まった
日向
「なっ…完全無欠の模倣を今度こそ止めるって…できるのかそんなこと…!?」
黒子
「できるかどうかわかりません…けど可能性はあると思います。完全無欠の模倣は「キセキの世代」全員の技を再現できることができ、それを状況に応じて複合・使い分けることが強みです
再現ということは1つ1つは今まで戦ってきた「キセキの世代」と同じ。そして誠凛には彼ら互角以上に渡り合ってきた選手が1人います
つまり黄瀬くんが次に誰の選手の模倣をするかわかれば火神くんなら止められるかもしれません」
その頃観客席にいる赤司率いる洛山も同じような内容を話していいたのか、葉山は赤司に「…誰を模倣するか予測する!?」と声をあげた
赤司
「予測というより誘導すると言った方が正しいかもしれない。だが誠凛が今の黄瀬を止めるにはそれしかないだろう
視線誘導には技術だけでなく相手のしぐさやクセを読み取ることも必要になる。それゆえ日頃か人間を観察し訓練してるテツヤならば可能性はある
涼太のプレイの傾向・クセを見抜き次のプレイを限定する…だが、バスケットにおいてプレイの選択肢は状況しだいで星の数ほどある
ここまでの涼太のプレイパターンの情報を加味しても残り2分足らずでそれを実現するのは至難の業だ」
小金井
「観察が必要なら1度下がるか?」
黒子
「…いえ、ここからは近くで今まで以上に見たいんです。しばらくほとんど戦力にはなりませんがこのままコートに立たせてもらえませんか?」
相田
「…わかったわ。残念ながらやはり黄瀬くんの体力が尽きる気配はないし、S・A・Mディフェンスも笠松くんの速さには失敗の可能性いが高い」
日向
「どっちにしろ黄瀬を止められなきゃ勝てねぇってことだ。なら黒子に託すしかねぇだろ。行くぞ!!勝機はまだある!!全員最後まで絶対諦めんな!!」
その後誠凛はもう1度円陣を組み気合を入れ直した。その様子を見ていた観客はその気迫に少々圧倒されており、笠松はほかの選手にここからの誠凛を警戒するよう言っていた