第20章 霧崎第一高校

「第３Ｑ終了です」


黄瀬
「結局第３Ｑで誠凛の得点は最初のダンクだけでしたね…」


笠松
「誠凛、完全に沈黙だな…」


名前
『……』



第３Ｑはパスが通らなかったことにより、最初瀬戸が居なかったとき火神が決めたダンクのみが得点だった

自分のパスが通らなかったことが悔しかったのか、伊月がくそ！！と言いながらベンチを殴ったのを見た小金井は焦りながら伊月のことを落ち着かせようと彼の名前を呼んだ



火神
「（マジであれから１点もとれなかった……信じらんねー！！）」


木吉
「（まずいな…完全に悪循環だ。みんなの頭に血が上れば上るほど花宮の思うツボだ）」


相田
「（シュート本数がゼロと言うわけじゃない。けど、この試合もう１つの誤算だわ
日向くわのシュートが、まだ１本も入ってない……！！）」


黒子
「…もしかしたら、破れるかもしれません」


相田
「え？」


黒子
「…僕が、チームプレイをやめれば」


火神
「なっ！？（何言ってんだ黒子…！？）」



チームプレイをやめる。という黒子の言葉に火神は目を見開いて驚きを示していた

その頃、霧崎第一のベンチでは思ったより点が稼げなかった。や、木吉が厄介だから潰すなどとの話をしてコートへ出てきた

誠凛ベンチからは黒子が出てきたため、笠松はお…と声をこぼした



笠松
「出てきたな、あいつ」


黄瀬
「切り札投入ッスね…」


桃井
「（テツくん…！！）」


今吉
「（とは言え花宮は相手の攻撃パターンを読み切ってパスを100%スティールすることができる）
…さぁて、見物やな」



やはりボールは伊月の下へと行ったが、瀬戸は泉真館ですべて見せてもらったから11番が居るときの攻撃パターンも知っているようだった

その頃伊月の脳内では先ほど黒子が言った、チームプレイをやめる。という説明を思い出していた

主に内容は４人は今まで通り動いて黒子だけ独立するという内容で、木吉はこのチームならできるさ。と言っていた



花宮
（全部読めてんだよバカが。お前は次必ず日向にパスを出す）」



花宮の予想は当たり、伊月は日向へとパスを出した。だがそこへ黒子がパスコースを変えて火神へとパスを出した

急遽だが火神はそのパスをしっかりと受け取り、シュートを決めた