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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第20章 霧崎第一高校





桜井
「なんかあの選手が出てきてから4番のスティールが増えましたね…」


今吉
「……あいつは天才やからな」


桜井
「え…!?そりゃあ…無冠の五将ならやっぱり…」


今吉
「ちゃう、そーやない。頭の話し合いや。アイツめっちゃ賢いねん」


桜井
「…へ?」


今吉
「中学一緒やけど勉強せんでも模試は常に上位やった」


若松
「(…いいなぁ)」


今吉
「誠凛のスタイルはパスワークを基本としたチームバスケット、それも相当なハイレベルのな。ハイレベルとは言い換えれば効率がいいっちゅーことや
全員が常にフロアバランスを見て最良の選択をする。が、そこが罠や。花宮は相手の攻撃パターンを読み切ってボールを奪う

特に5番、彼はホンマいいPGや。「鷲の目」による冷静な状況判断と正確なパス、目立たないが誠凛をカゲで支えとるのは彼や
けどその正確さが、逆にかっこうのえじきや」


伊月
「…っ(くそっ…まただ!)」



今吉の視線の先で伊月はまた花宮からのスティールにあっており、かなり動揺しているようだった
また、それを見ている木吉は昔から花宮はスティールが得意だったが精度が桁違いに上がっていると考えており、瀬戸を見てまさかと目を見開いた

その後も誠凛はパスが通らず、焦っているのを冷ややかに見ている古橋の脳内ではとある光景を思い出していた



山崎
「IQ160!?」


瀬戸
「うん。声でかすぎ」


山崎
「お前そんなに頭、」


瀬戸
「いいよ。できが違うよ」


山崎
「テメッ…」



「でも頭いい奴っていんだねジッサイ」


瀬戸
「何言ってんだ、すぐそこにいるだろもう1人。気づいてねーのかよ?
花宮は俺の比じゃねーよ。勝てる気がしねぇ」


古橋
「(瀬戸は花宮とリンクしてパスコースを限定するサポート役だ。アイツだけがかろうじで花宮の読みについていける
花宮1人では読めていても追い付けないパスがどうしてもある。だが瀬戸を利用すれば、すべてのパスを100%スティールできる)」



どうやってもパスが通らない誠凛はさっきよりも焦りを見せていた

今吉はエゲつないシナリオやんとニヤリと笑いながら、彼らのことをまるでクモの巣に捕まったエモノやと言っていた










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