第20章 霧崎第一高校
花宮
「あーもう…ウザ…そんなに死にたきゃ、死ねよ」
木吉の様子を見た花宮は頭になったのかパチンッと指を鳴らした
同時に霧崎第一のセンターが木吉の足を蹴って彼のことを転ばせた
そこに古橋が肘を木吉の顔にぶつけた
日向
「木吉!!」
「レフェリータイム!!」
日向
「ふざけんなテメェまた…!!」
花宮
「はぁ?また言いがかりかよ~?知らねーよ
ゴール下でもつれて起きた事故だろ、事…」
そんな彼が花宮がわざと倒した木吉へと視線を向けると倒れていた彼の指がピクリと動いた
その様子を見ていた相田と木吉は、去年I.H決勝後にした会話を思い出していた
木吉
「そうか黒子と火神……そんなすごい奴らが入ったのか…日向と伊月・水戸部…コガと土田もどんどん上手くなってるし、誠凛にはもう武器になれる奴が充分そろったな」
相田
「何言ってんの鉄平もでしょ!」
木吉
「そりゃもちろん俺もOFに参加するさ。けどずっと考えてたんだ
戻って俺が誠凛のためにできること…もしこの先戦っていけば、帝光のような圧倒的強敵に心が折れそうになるかもしれない
花宮のような危険な相手に傷つけられそうになるかもしれない」
彼は変わらずそんなことを考えながら、ゆっくりと立ち上がった
そんな彼を花宮呆然と見つめながら、嫌々しく見ていた
木吉
「…だから俺は決めたんだ。もし1年の心が折れそうになったなら俺が添え木になってやる
もし2年が傷つけられそうになったなら、俺が盾になってやる
どんな時でも体を張って、誠凛を守る。そのために俺は戻ってきたんだ!」
立ち上がった木吉はスタメン4人の前に達、両腕を広げて彼らを守ると言うようなポーズをとった
そんな彼のおでこ、頭からは血が流れ出ており、とても見ていて痛々しかった