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あーるじゅうはち

第16章 裏の事実


拓 「・・・・さっきさ、俺、お前に、好きな奴がいるっつったじゃん。」

明菜 「・・・?」

グスッと、つい鼻をすすってしまいそうになり、やっとのことで堪える。
むず痒い不快感にとらわれながら、私は、
相手の言葉の意図を探りかねた。

明菜 「・・・・・言いました。」

拓 「うん、でさ、お前には一応、相手のこと、言っとかなきゃいけねぇって思ったから」

すぅ、と小さく息を吸う音が受話器越しに聞こえる。

拓 「みゆきなんだよ。」

と淡々と言う拓センパイの声が嫌に冷たく刺さった。


みゆき・・・・が?

目の前が、真っ暗になった。
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