第30章 二年の恋と真実
【時は戻りー・・・】
優菜 「やだ・・・・・・・なんで・・・・」
優菜は両手で口元を覆い隠して、『嘘・・・そんな、だって、今までそんなー・・・だって、嘘、こんなことって』と繰り返している。
みゆき 「ーーー優菜?」
優菜 「あ・・・・ごめ・・・・・・」
とまだ混乱しているようで、ハッと何かに気が付くと
優菜は長いポニーテールを揺らしていった。
優菜 「ねえ!?この人に・・・・会いたい!あたし・・・・・もう一回、この人に会いたい!」
真剣なまなざしに、私はウン、と言わざるを得なかった。
こんな時、思い出す。
小学生の頃、悠斗に想いを寄せていた(今もだが)桃香に協力を要請されたとき、半ばムリヤリ言わされたこと。
でも、今回は、会わせたいって。
ムカつくし小癪なマネした優菜に、
でも、素直でずっと2年も思い続けたこの子に、
誠と会わせたい、って。
思うんだ。